台湾 県外調査4日目(最終日)/台北世界貿易中心國際貿易大樓(台北世界貿易中心Taipei World Trade Center)にて、「台北世界貿易センター(台北市の信義開発区に位置するコンベンション・商業施設)の取組み」/台湾の現地企業(株式会社 ジャイアント子会社・微笑單車股份有限公司 YouBike Co.,Ltd)/「YouBike」のレンタル自転車サービス

平成28年8月22日(月)~8月25日(木) (4日間)、総務政策常任委員会県外調査(海外調査)として、台湾を訪問させて頂きました。

最終日(四日目)は、台北世界貿易中心國際貿易大樓(台北世界貿易中心Taipei World Trade Center)にて、「台北世界貿易センター(台北市の信義開発区に位置するコンベンション・商業施設)の取組み」と株式会社 ジャイアント子会社・微笑單車股份有限公司(YouBike Co.,Ltd)による「公共レンタル自転車・サイクルシェアリング」の取組みについて、調査しました。
台湾貿易センター(TAITRA)の関係については、中華民国対外貿易発展協会 (略称:貿協、外貿協会)Managerの顔銘嬅女史(Petty Yen)、微笑單車股份有限公司(YouBike Co.,Ltd)からは、蘇聖雄 Frank Su氏(経理 Manager)、黄千榮 James Huang氏(副處長 Vice Director)、李 EJ Lee女史(Business Planning Specialist)に御対応頂きました。
「YouBike」は、「GIANT」会社と台北市が提携し運営されている便利なレンタル自転車サービスです。自転車メーカーの「GIANT」は、私たちが使う一般自転車からツールドフランス仕様の自転車まで、製造・販売するラインナップが豊富な台湾最大手の自転車メーカーです。本日は、台北市を中心に台湾のあちらこちらで目にする、「YouBike」のレンタル自転車サービスについて調査致しました。自転車シェアの先進地であるパリをしのいで、利用率(1台につき1日12人)は世界一です。

県内においては、横浜市とNTTドコモが、自転車の共同利用サービス「横浜コミュニティサイクル baybike(ベイバイク)」を展開し一定の成果をあげています。
しかしながら、藤沢市や千葉市など、一定規模の人口を持つ、自治体においては、貸自転車(シェアサイクル)事業は成果を出すことができておりません。日本全国を見渡しても、成功例を見つけることが非常に難しい施策である中、今回の台湾の「公共シェア自転車」システムYouBikeの取組みは、非常に興味深いものがあり、得るものが非常に大きかったです。

(現地調査質疑メモ)
Q.「『公共レンタル自転車・サイクルシェアリング』を普及させるには、自転車専用道などのインフラ整備も必要だと思うが、レンタサイクルの普及とインフラ整備、どちらを優先するべきか?」
A.「自転車専用道路などインフラ整備ありきだと『公共レンタル自転車』を普及させることはできない。むしろ、『公共レンタル自転車』を先に導入させた上で、上がってくる利用者からの声にその都度対応する形で、道路を改良していくほうが、これまでの経験と照らし合わせてもいいと思う。」

Q.「日本においても『公共レンタル自転車』を普及させようと事業に臨んだ自治体は、非常に多くあるが、成功している事例は極めて少ない。YouBikeの取組みも、最初は『台北市信義区という狭いエリア(11ステーション、自転車数500)で試行プロジェクトを行ったが失敗した。失敗の原因は『面倒な手続き』『複雑なプラン』『ポート数の少なさとポート間を結ぶ距離の短さ』の三つであったとのことです。その後、エリアを大幅に拡大して成功に至ったとのことです。
(日本では、千葉市や藤沢市といった大きな都市でもレンタルバイク事業・自転車シェア事業を導入した後、失敗・撤退した事例も多くある)
例えば、私の地元の厚木市のような22万人都市位の規模のエリアでも公共レンタル自転車の取組みは、成り立つのでしょうか」
A.「厚木市は、駅の数やバスなどのインフラの利用状況はどうなのか、確認をさせて下さい。」
→「厚木市は、一日平均乗降人員14万人を超える大きな駅が一つ、中央にあり、ここを中心に放射状にバス路線が張り巡らされており、通勤者も多く利用している。自転車で駅まで通っている人も多くいる」
A.「厚木市と非常に近い条件の場所が、(実際に導入し成功している)影化縣エリアです。エリア人口は26万人(影化市の人口は23万人)ですが、駅も一つしかなく、一極集中している。バスも同じような状況です。条件としても非常に似ている。我々も、導入前は、あまり期待をせずにいた。(ポート数は68、自転車数は1650)今では、台北エリアを上回る利用率・稼働率となる時もあるほど、成功している。(厚木市でも)可能性はあると思う。」

※ 東洋経済(2014年6月12日)(http://toyokeizai.net/articles/-/39874
には、「台湾で爆発的に広がる、自転車シェアリング~台湾でできて、日本でできない理由~」とのタイトルで特集記事が掲載されていました。
「自転車シェアはビジネスとして成立することが難しい。なぜなら、まず一定の規模が重要なので、最初に多くのステーションや自転車などかなりの初期投資が必要となる。しかも公共交通であるため利用料金も高くは設定できず、一台あたりの収益が高くはならないのである。
そのため、自転車シェアの導入に二の足を踏む国や自治体が多く、必要性は認められながら、広がらないというジレンマに陥っていた。ただ、パリやニューヨーク、ロンドンなどで本腰を入れて導入が進んでいるのに対し、アジアでは成功例がほとんどなかった。そのなかで、台北市の「成功」は世界の注目を集めており、世界中から視察の申し込みが殺到しているという。」とありました。
また、「東京には『本気度』が足りない」との中見出しで、
「日本においては、自転車シェアは失敗の歴史を繰り返してきた。最大の理由は、その実施規模が中途半端だったことだ。
日本シェアバイク協会の小林副会長によれば、通常、自転車シェアが成功するには、人口の1%程度の台数が必要だという。その意味では、パリがようやくこの水準に達しているが、台北でもまだ足りない。ましてや日本では、香川県の1250台が最高で、ほかには東京江東区や横浜市などが300台という数字にとどまっている。
その最大の理由は区割りでしか動けない行政のあり方だと言われている。人間の行動様式は区単位ではない以上、区がいくら単独でがんばっても、自転車シェアがユーザーのニーズをとらえることはできない。
東京都の舛添新知事は、2020年の東京五輪に向けて東京を「TOKYO自転車シティ」にするというビジョンを打ち出した。今日の東京の交通システムのなかで効率的に大量の観光客を受け入れるには、東京のサイクルシティ化しか解決策はないが、東京の歩みはあまりに遅い。区ごとにしか動かない行政システムの弊害に加え、東京都自身に「本気度」が足りないからだ。
日本が環境型社会に向かうことは国民的コンセンサスだ。自転車は健康にもいいので医療費抑制につながる。もちろん交通渋滞の抑制にもなる。あらゆる意味から考えて、将来の日本にとって意義がある自転車シェアを台北に見習って始める時期が来ている。
シェアバイクは、基本的になかなかビジネスとして割に合わない。事業者に対し、行政が一緒になってサポートを行うことが不可欠だ。台湾のシェアバイクも、30分までの無料部分のコストを台北市が負担することで採算を合わせている。」ともありました。
(以上、メモ)

【写真】: 台湾 県外調査4日目(最終日)/台北世界貿易中心國際貿易大樓(台北世界貿易中心Taipei World Trade Center)にて、「台北世界貿易センター(台北市の信義開発区に位置するコンベンション・商業施設)の取組み」/台湾の現地企業(株式会社 ジャイアント子会社・微笑單車股份有限公司 YouBike Co.,Ltd)/「YouBike」のレンタル自転車サービス

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